猛暑のみぎり、みなさまいかがお過ごしでしょうか。みまた駅前鍼灸院、下村でございます。
本日は『痛み』について、学問的なテイストを少なめにつづってみます。また、『しびれ』や『コリ』などの他の症状に置き換えて読んでいただいてもよろしいかと存じます。
お読みいただくなかで、共感いただけない箇所もあろうかと存じますが、ご容赦くださいませ。
痛みを前提から観てみる
痛みやその他の持つ意味や、関連する事柄を挙げて見てみましょう。
無いに越したことはない
言うまでもないことですが、痛みは無いなら無いでとても良いことではあります。
痛みそのものがとてもつらいのはもちろんのこと、身体的・心理的・社会的なデメリットにつながります。
おおまかに痛みにまつわる悪影響を挙げてみますと、
【身体面】
・食欲や睡眠を妨げる→回復の遅れにつながる可能性
・筋肉の緊張や交感神経のオーバーヒート→悪循環
【心理面】
・ネガティブな感情と結びつきやすい→怒りや悲しみと、痛みが『エコー』のように互いに増幅しやすい
・過去の『痛かった』記憶と、未来の不安が結びつく→予期不安
【社会面】
・欠勤/欠席や早退の不利益
・周囲の理解不足などから受ける、不親切
といった影響があるため、早めの軽減が望ましいでしょう。
痛みのはたらき
広い視点からは、『痛みがあることで、健康の大事さを実感できて・・・』のような話も無いではない、ですが。そちらの方面のハナシをするには私の徳が足りませんので(´・ω・`)、いったん省略します。
より厳密に「はたらき」の面から考えますと、
「痛み=警報アラーム/緊急ブレーキ」と言えるでしょう。
痛みがあるからこそ、『いったん休まなきゃダメだ』とか、『ここから先に進むと大ケガする』ということが解るようになってます。
例えば、世には「無痛症」(痛みを感じない疾患)なるものもあるようで、痛みがない方には無いなりのお悩みがあるそうで、『初体験のモノは何が危険で・何が安全なのかがわかりにくくて、子供の頃などは、しょっちゅう血だらけになっては、【ああ、コレってあぶないんだ】って解るまでは苦労しましたよ。』なんてエピソードが聴かれることもあるとか・・・
したがって、痛みとは、『有れば有ったで憂鬱ではあるけれど、役には立つ』という存在ではないでしょうか。
痛みをどこまで信用すべきか?
それでは、私たちはどこまで痛みを、『警報アラーム』として信用できるでしょうか?
私見では、「参考にはなるけれども、ちょっと割引いて観る必要がある」と感じております。
その「全幅の信頼が置けない理由」を2つ・3つ挙げてみますと・・・
【たまに誤作動する】
顕著な例では、「幻肢痛」という現象があります。事故や病気で指や手足を失った方が、「もう存在しないはず」の手足に痛みを感じるというものです。
【いろんな要素で強弱が変わる】
前述の「予期不安」の場合、休めない日だと、『あぁ、痛みが出始めた(*_*; このあいだみたいにすごく痛んだらどうしよう(>_<)』と不安とセットになった場合、嫌な予感が当たりやすい傾向があります。
逆に、休日だと、『あぁ、休みの日で不幸中の幸いだわ。』とゆったり構えていると、案外、早めに落ち着いたりします。
【必ずしも、痛む場所=悪い場所ではない】
盲腸(虫垂炎)の痛みなどは特徴的ですね。
盲腸の場所は、下脇腹の『腸のカドっこ』に固定されてます。
胃の下や、お腹の中央や、お尻などにあちこち動くような臓器ではありません。
こうした場所に、痛みがあちこち動くことがあるのは、筋肉や神経などとの関係を理解したうえで、『痛みの本体は盲腸だから、盲腸のケアが必要だ』と判定する必要があります。
治療をどのように考えるか
こうした事情から、『痛みを軽減するために手当て』をするのは、意味のあることです。
では、痛みさえ軽減できれば「めでたしめでたし。一件落着」なのか。
そもそも、『痛みの本体』をさしおいて、『痛みのアラーム』は止められるのか?
痛みにこだわりすぎてはいけない

この注意点は、患者さんよりも、サービスを提供する側が心がけなければいけません。
火事(不調の根本)をさしおいて、火災報知器(痛み)に水を掛けてもしょうがない。
これは患者さんが「○○の痛みを止めて欲しい」とお願いされたときに、我々が『じゃあ、どこをどうさかのぼって、どうゆう手当が必要だろうか?』という視点が有るか?無いか?が大事だと思います。
痛みは『問題解決のためのヒント』として、頭は冷静に・心は温かく

火災報知器が鳴ってる。それだけわかってれば良い。
あとは、火元を探し当てて対処するだけ。
文章に起こすと冷淡なようですが、『早く』『ダメージを最小限に』解決するのが、患者さんの最大のニーズだと考えるからです。
結びに代えて
急ぎ足で「痛み」に関して書いてまいりました。
後半の内容に関して言えば、はりきゅう、特に『伝統的な日本鍼灸』は後者のイラストの消防士のアプローチが取れる存在だと、我田引水な締めくくりとさせていただきます。
その、具体的に伝統的な鍼灸がどういう工夫を心掛けているか(体質の判定など)、などなど、ブログ記事/解説記事をアップしていきたいと思いますので、お付き合いいただければ嬉しいです。
以上、みまた駅前鍼灸院から下村がお送りしました。

